チョコレート嚢胞の原因と症状や治療法!大きさと自然治癒の関係も

チョコレート嚢胞は子宮内膜症の一種で、非常に痛みがつらく、国内の罹患数も年々増加傾向にある疾患と言われています。

なので、チョコレート嚢胞とは何か、その原因や痛みなどの症状の特徴、破裂や癌化、不妊のリスク、MRIでの検査方法や自然治癒する確率について知りたいのではないでしょうか。

それから、チョコレート嚢胞の治療で漢方や再発のリスクも気になりますよね。

そこで今回は、チョコレート嚢胞の原因と症状や治療法、また、大きさと自然治癒の関係などについても詳しくお伝えしていきます。

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チョコレート嚢胞とは?原因や症状とリスクについても

チョコレート嚢胞と聞くと、チョコレートの響きが甘いお菓子を連想させますが、実際には不妊症の原因になったり、卵巣癌への発展の可能性がある怖い疾患で、国内でも決して珍しくない病気です。

そして、チョコレート嚢胞は卵巣の内部に発生する子宮内膜症のことで、正式には卵巣チョコレート嚢胞という病名であり、チョコレート膿腫や子宮内膜症卵巣嚢胞などといった病名で呼ばれることもあります。

それから、卵巣の中に卵胞ができ、その中に古い子宮内膜や月経血が蓄積していき、卵巣内にできた子宮内膜は生理のたびに増え、卵巣内に溜まるので、古くなった子宮内膜と血液が酸化して泥のように黒くなり、この内容物がチョコレートのように見えることからチョコレート嚢胞と呼ばれるようになったそうです。

チョコレート嚢胞の原因は?

チョコレート嚢胞を引きおこす子宮内膜症が具体的にどのような原因で起こるかは、実はまだはっきりとしていないそうです。

一説には、月経時の血液が腹腔内に逆流するため、アレルギーが関係している、先天的なもの、腹膜の組織の変化、などといったように原因として考えられるものには色々とあり、いまだ解明されていません。

ただし、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの影響で子宮内膜が増殖するということが分かっていることから、エストロゲンの分泌量が増加する20~30歳で発症しやすく、妊娠・出産ができる年齢の女性の約10%に起こると言われているそうです。

それから、近年では国内でも初潮年齢が早くなる一方で、閉経年齢が遅くなる傾向にありますし、働く女性は妊娠・出産の回数がどちらかといえば少なくなり、時期が遅くなっていることなども関係し、月経の回数が増え、チョコレート嚢胞などの子宮内膜症の患者が増加する原因になっていると考えられています。

チョコレート嚢胞の症状は?

一般的にチョコレート嚢胞などの子宮内膜症は、生理のたびに生理痛が悪化していくという特徴があって、生理の時以外でも、下腹部痛や腰痛、骨盤痛などが慢性的に生じ、性交時や排便時にも強い痛みを感じるようですね。

特に、チョコレート嚢胞は子宮内膜症の中でもその症状が重く、自覚症状が分かりやすいので、いつもと違う感じの生理痛を感じたのであれば、早めに婦人科を受診するようにしましょう。

チョコレート嚢胞は自然治癒できる?癌化や不妊のリスクについても

チョコレート嚢胞は一般的には自然治癒ができない疾患と言われていますが、漢方では違った考えを持っています。

そして、血液と子宮内膜細胞によって卵巣が腫れている状態であるチョコレート嚢胞に対して、滞った体内の水を排出するため、水分代謝を高める漢方薬の投与などを行うこともあります。

ただし、多くの場合は自然治癒が難しいことも現実で、人によっては症状の進行が早いと、次のようなリスクを検討する必要があります。

・ 不妊

チョコレート嚢胞によって卵巣が腫れ上がると、排卵がしづらくなり、炎症によって起こった癒着が卵管に波及すると、卵管が閉塞するので、排卵が起こったとしても受精が難しくなったり、受精卵が子宮へと到達することができなくなります。

こうしたチョコレート嚢胞と不妊の関係はあくまで間接的なもので、チョコレート嚢胞にかかったまま妊娠する方も少なくないのですが、流産のリスクなども考えると、悪い影響の方が多いので、妊娠を望んでいる方でいつもとは違う生理の痛みを感じているのであれば、早めに病院で相談して下さい。

・ 破裂や癌化

チョコレート嚢胞をMRIで検査して、5cm以下であれば、前述の通り、漢方などのアプローチでサポートしながら、自然治癒できる確率は少なくありません。

ただし、5cm~6cm以上になると、それだけ血液の量や子宮内膜の細胞の量も多いので、自然に処理する免疫にも相当なパワーを要し、自然治癒は難しくなってしまいます。

そして、これ以上大きなサイズになってくると、5%の確率で破裂し、1%の方で卵巣癌との合併が報告されています。

このように、チョコレート嚢胞自体は良性の腫瘍なのですが、最悪の場合癌になることがあり、特に高齢の女性に癌のリスクが高いようなので、今後の妊娠の意向の有無によっては、早期の手術を行った方が体への負担を減らすことが可能です。

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チョコレート嚢胞の治療法は?再発のリスクも

チョコレート嚢胞は、前述の通り、自覚症状があった場合や、普段の診断などで見つかった場合、MRIなどで嚢胞の大きさや症状の進行具合をよくチェックし、その後の妊娠や出産の希望を考慮して、次のような治療法を検討されます。

・ 薬物療法

嚢胞のサイズが小さく、症状も軽いのであれば、子宮内膜症の病状の改善を期待して薬物療法を行い、今後の悪化を防ぎ、痛みなどの症状を軽減する治療を行います。

そして、激しい生理痛を抑えるために鎮痛剤やNSAIDs、漢方薬などを処方する医師が多いようですね。

または、低用量ピルの服用やエストロゲンの分泌を抑制するホルモン剤を投与して病気の進行を一時的に止める方法も選択できますが、こうした薬物療法の最中は、ホルモンの分泌をコントロールするため、同時並行で妊娠を希望するのは難しくなります。

しかし、治療がひととおり済んで、嚢胞が小さくなって子宮周囲への影響を与えることがなくなれば、人によっては自然妊娠が可能となります。

・ 手術療法

基本的に不妊治療を行っていて早期に妊娠を望んでいる方や、痛みが強い場合、それから高齢で癌化の可能性がある場合は、手術を行うことになります。

そして、手術は開腹か腹腔鏡を用いた手術を行い、子宮全摘出か卵巣や卵管のみ摘出するかを、症状の重度や患者の希望を考慮して、選んで施術します。

この中で、子宮全摘出の場合はその後の妊娠や出産を望むことは難しくなりますが、それ以外であれば妊娠は可能になります。

また、あらかじめ体外受精を検討する方も多いので、担当医師とよく相談して優先事項を整理しながらベストの選択をするようにしましょうね。

再発率は?

子宮内膜症は、前述の通り薬物療法と手術で治療を行いますが、残念ながら治療後の再発率が高い疾患として知られていて、例えば、チョコレート嚢胞そのものだけを摘出する手術を受け、卵巣は温存した場合、術後3年後には約3割の患者にチョコレート嚢胞の再発が起こると報告されています。

そして、治療後には生理痛などの症状が改善されることが多いので、検診から遠ざかってしまったり、薬の服用を躊躇される方や自己判断で中断してしまう方も多いのですが、そのようなことからチョコレート嚢胞が再発することも少なくありません。

それから、再発した場合も、薬物療法や手術で再治療をすることは可能ですが、こうした治療は体へ負担をかけますし、手術の場合は注意深く手術をしても卵巣の機能低下が起こりやすく、卵巣癌に関しては嚢胞の摘出だけでは予防することができません。

従って、チョコレート嚢胞の治療が済んだ後も、定期的な検診と再発予防治療は受けるようにすることが大切なので、医師の指示に従って辛抱強く治療を続けるようにし、これによって再発率は1割以下に下がると言われているので、前向きに継続するようにしてくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、チョコレート嚢胞の原因と症状や治療法、また、大きさと自然治癒の関係などについても詳しくお伝えしました。

子宮内膜症の一種であるチョコレート嚢胞は、原因がはっきりしておらず、初潮年齢が速まり閉経が遅くなっていることや、働く女性の出産年齢が上がっていることなどが関連していると言われており、生理のたびに生理痛が悪化していき、生理痛以外でも骨盤の痛みなどが起きることなどが症状の特徴でしたね。

そして、5cm以下であれば自然治癒もできるという説がありますが、それ以上の場合は不妊や破裂、卵巣癌のリスクにもつながるため、自覚症状があったり、今後の妊娠を希望する場合などはできるだけ早く病院を受診し、薬物療法や手術療法をするべきとのことでした。

それから治療後の再発率も非常に高い疾患なので、術後の定期検診や予防のための薬物療法などはできるだけしっかり続け、未来の体を大切に守るようにしましょうね!

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