エイズの初期症状を男性と女性別に!治療方法と費用!完治する?
エイズというと、1980年代くらいから日本でも注目されるようになり、漠然と性交渉を感染経路とした怖い感染症というイメージが強いですが、ハッキリと症状などを理解している方は少ないと思います。
なので、エイズとは何かといった基本的なことや症状、エイズの初期症状で皮膚の発疹や帯状疱疹、喉の痛みなど、男性と女性別の症状の現れ方の違いや、期間などについて知りたいのではないでしょうか。
それから、エイズの感染が確認された場合、病院などでの治療方法として薬や、副作用、費用や完治するのか?といったことも気になりますよね。
そこで今回は、エイズの初期症状を男性と女性別にといったことや、治療方法と費用、また、完治するのか、といったことなどについても詳しくお伝えしていきます。
目次
エイズとは?
エイズとは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)といって、ヒトの体を様々な細菌やカビ、ウイルスなどの病原体から守るのに重要な細胞であるTリンパ球やマクロファージなどに感染するウイルスに感染することで発症する病気です。
そして、このエイズウイルスを含む血液、精液、膣分泌液、母乳といった体液が相手の粘膜部分や傷口などに接触することで感染するので、経路には性行為が最も多いとされています。
ちなみに、感染経路などについては次の記事にて詳しくお伝えしているので、気になる方はこちらもチェックしてみてくださいね。
(関連記事:エイズの感染源と経路や感染力!確率や感染者数はどれくらい?)
エイズの症状は?初期症状や期間など
上記の流れは、HIVに感染し、治療をしなかった場合を想定しており、初期症状には感染して2~4週間ほどで発熱・のどの痛み・だるさ・筋肉痛といったインフルエンザのような症状が現れることがあるそうです。
そして、HIVウイルスは一番短くて4週間ほどで検査を行うと抗体が確認できるので、それによって感染の有無を確認し、治療に入ることができます。
ただ、症状がインフルエンザに似ているため、HIV感染の可能性に気づかずに検査を行わず、治療も行わなかった場合は、初期症状が消えて、まったく症状が現れない期間が数年から10年ほど続くとされています。
そして、この期間には個人差があり、1~2年以内にエイズを発症する方もいれば、長期間発症しない場合もあるのですが、この間にも免疫力は少しずつ低下していきます。
それから、エイズ発症期に入ると、免疫力がかなり低下しているので、健康な人では問題のない種類のカビや原虫、細菌やウイルスなどが原因で、皮膚に発疹が現れたり、帯状疱疹になったり、ひどい下痢や寝汗、理由のない体重減少などが起こります。
ちなみに、こうしたエイズの症状について、男女の違いはないようです。
合併症も起こる
エイズ発症の基準としては、次に挙げられる23の合併症があるそうです。
・ カンジダ症(食道、気管、気管支、肺)
・ クリプトコッカス症(肺以外)
・ ニューモシスチス肺炎
・ コウシジオイデス症
・ ヒストプラズマ症
・ クリプトスポリジウム症
・ トキソプラズマ脳症
・ イソスポラ症
・ 非結核性抗酸菌症
・ 化膿性細菌感染症
・ 活動性結核
・ サルモネラ菌血症
・ サイトメガロウイルス感染症
・ 単純ヘルペスウイルス感染症
・ 進行性多巣性白質脳症
・ カポジ肉腫
・ 原発性脳リンパ腫
・ 非ホジキンリンパ腫
・ 浸潤性子宮頸がん ※女性のみ
・ 反復性肺炎
・ リンパ性間質性肺炎/肺リンパ過形成
・ HIV脳症
・ HIV消耗症候群
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エイズの治療法は?
厳密に言うと、HIV感染とエイズは異なるもので、現在の医療では体内からHIVを完全に排除し、完治させることはできないのですが、エイズの発症を抑えることができるようになっています。
なので、1990年代頃まではエイズと言えば死に直結する病気というイメージが強かったのですが、現在ではだいぶ進歩しているので、感染のリスクがあるのであれば早く検査を受け、治療に前向きに取り組むことをオススメします。
そして、日本での治療は、全国各地に382箇所ある「エイズ治療拠点病院」で行われています。
治療はHIVの増殖を抑えるための「抗HIV療法」が主なものとなり、そのために抗HIV薬を服用します。
そして、効き目の異なる複数の抗HIV薬を1日に1~2回服用することが多いですが、薬のタイプによっては1日に1回の服用で済む薬も開発されているようです。
それから、これらの薬は毎日決められた時間に服用することで、HIVの増殖を抑えてウイルスを減らし、CD4陽性細胞数を増やすことで低下していた体の免疫力を回復させる効果があるのです。
ただし、薬の飲み忘れが続くと、効き目がなくなるばかりか、耐性ウイルスができてしまい、治療が困難になることがあるので、必ず処方されたものは指示通りに服用するようにしましょう。
抗HIV薬による副作用は?
抗HIV薬には、次のような副作用が報告されています。
・ 胃腸障害(吐き気、下痢)
・ 頭痛
・ 発疹
・ 高脂血症
・ 糖尿病
・ 骨密度低下
・ 出血傾向
・ 精神神経系症状(うつ、集中力低下、眠気、不眠)
・ 肝機能障害
・ 腎機能障害
・ 心血管疾患
このように、かなり多いのですが、薬によっては一部の副作用しか現れないことがありますし、体質によって現れる副作用も異なります。
そして、治療を行いながら副作用の重度を見て、副作用のリスクが効果を上回る場合などには、薬を変更することもできるそうなので、その都度医師に相談すると良いでしょう。
治療費は?
治療には、薬の種類や、エイズの症状の進行具合、合併症を発症しているか否かによって異なりますが、自己負担だと月に10数万円から30万円前後かかることもあります。
そして3割負担であれば1ヶ月に3万円から10万円程度の負担になるという仕組みです。
このようにエイズの治療費は高額のため、高額療養制度という、一定基準額を超えて負担した医療費を還付してもらえる制度や貸付制度などもあるので、治療が必要となった時点で、自治体の窓口や病院のソーシャルワーカーなどに相談するようにして下さい。
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HIV治療は一生続ける必要がある
薬を飲み続けてHIVのウイルスが体内から消失するのは、理論上でいうと70年かかると言われているそうです。
そのため、基本的にはHIVの薬は一生涯服用しなければならず、一度でも飲み忘れると薬に対して耐性ができてしまうため、服薬が大きなストレスになってしまう方もいるそうです。
とはいえ、今でも薬や治療法の開発は継続されており、将来的に発表される新薬によって状況は変わる可能性はあるでしょう。
そのため、治療に取りかかる時には担当の医師とよく相談し、自分自身のライフステージとの兼ね合いも考えながら、上手に病気とつきあっていくようにすると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、エイズの初期症状を男性と女性別にといったことや、治療方法と費用、完治するのかといったことなどについても詳しくお伝えしました。
エイズでは、インフルエンザのような初期症状を経て1ヶ月ほどで無症候期間が数年から10年ほど続き、エイズを発症すると免疫力低下により様々な感染症を引き起こし、帯状疱疹などの皮膚の症状や体重減少などが起こるのでしたね。
そして、治療でエイズを完治させることはできないのですが、HIVの増殖を抑制する抗HIV薬を服用し、様々な副作用のリスクはあるものの、必要に応じて替えることもできるのでした。
それから、治療費は保険適応で1月3~10万円ほどになり、基本的には一生涯続けなければならないので、高額療養制度などもご紹介いたしました。
エイズは、早期治療をすることで治療による負担も減るので、早速検査をして感染の有無から確かめたい方は、次の記事もチェックしてみて下さいね!
↓↓↓
「エイズの検査はいつから?方法や時間と料金!キットのオススメも」についての記事はコチラ!
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