前立腺がんの手術方法と後遺症!費用や入院期間についても!
前立腺がんは65歳以上の男性に多いがんで、初期の場合は手術やホルモン治療で回復し、予後の良いがんとされています。
そのため、前立腺がんの手術で、ロボット支援手術など、手術方法はどんなものがあるのかといったことや、費用や尿漏れなどの後遺症などについても気になりますよね。
また、前立腺がんの手術で、手術できない場合はどのような対処法を取るのでしょうか?
そこで今回は、前立腺がんの手術方法と後遺症や、費用や入院期間についても詳しくお伝えしていきます。
目次
前立腺がんの手術方法は?ロボットや費用や入院期間も
前立腺がんは、初期の状態であれば手術療法およびホルモン療法と放射線治療が行われ、また、がんの悪性度が低く、PSAの値が低い初期の場合は、経過を見る無治療経過観察という判断をするケースもあるそうです。
そして、前立腺がんは進行がゆっくりなのが特徴で、特に初期のがんで悪性度の低い時は、治療しなくても転移しない限りは、危険度は低いとも言えます。
つまり、状態によっては治療をしなくても問題のない可能性があるがんと言えるのです。
また、前立腺がんの手術の場合、前立腺が直腸や膀胱、外尿道括約筋のような重要な臓器とぴったりとくっついているので、前立腺にふれずに周りの組織を残したまま切除することができず、基本的に全摘除術しかないと言われています。。
前立腺がんの手術方法一覧
1) 全摘除術
全摘除術には2タイプあり、恥骨後式は、おへその下の皮膚を切開して、お腹側から前立腺に到達する開腹手術で、会陰式は肛門周囲を逆U字型に切開して会陰側から前立腺に到達する開腹手術です。
そして、これらの開腹手術の時間は3~5時間で、入院期間は2週間程度とされており、保険適用となり3割負担で自己負担額は30万円程度とされています。
2) 内視鏡手術
内視鏡手術は、お腹を炭酸ガスでふくらました状態で、内視鏡の映像をモニターで確認しながら行う手術で、利点としては術後の痛みが比較的軽く、早期の社会復帰も期待できるとされています。
また、内視鏡を通して拡大視野が得られるため、繊細な手術ができることや、制がん性や術後の尿失禁、性機能低下の改善が期待できるとされています。
そして、これらの手術も全摘除術と同様で、保険適用となり自己負担額は30万円程度で、入院期間は7日間程度だそうです。
3) ロボット支援手術(ダビンチ)
近年、世界的に普及しているのが手術支援ロボット(ダビンチ)を使用した腹腔鏡下手術で、2012年より日本でも保険適用となりました。
そして、この手法では、医師は操作ボックスの中でロボットを操作し、より安全で精度の高い手術が可能とされていて、前立腺全摘除術後の合併症である尿失禁や勃起不全の低減も期待されているそうです。
ただし、費用が1や2の手法よりやや高く、保険適用で約50万円ほどの自己負担額で、入院期間は7日間です。
前立腺がんの手術で後遺症は?手術できない場合も
1) 感染症や尿漏れ
前立腺の手術のうち、開腹手術を行うと、出血の多さと傷口の感染症が最も注意したい後遺症で、出血の量によっては輸血が必要になる場合もあるそうです。
それから、開腹、腹腔鏡ともに直腸などの周辺臓器への損傷も考えられ、特に直腸を傷つけてしまうと、一時的に人工肛門を増設するケースもあるそうです。
また、術後の感染症として最も多いのは、尿漏れで、カテーテルを抜いた直後は、尿意を感じることができず、排尿コントロールが難しくなるとされています。
そして、尿漏れは術後1~3ヶ月ほどで改善してきますが、くしゃみなどの動作で少量の失禁が起こることもあるため、必要に応じて尿パッドなどを使用するそうです。
ただ、尿のトラブルが数年も続くケースもあり、この場合には薬の服用で症状が良くなることもあるので、専門の外来を設けている病院などへ行き、医師に相談するようにしましょう。
2) 勃起障害
尿漏れの他に、前立腺がんの手術後には勃起障害がよく起こるとされていますが、これは前立腺の近くに勃起に関する神経と血管が束になったものが存在していて、これを全く傷つけずに手術を行うのには非常に高度な手術が必要とされているためです。
そして、尿漏れと同じく一時的な症状で済む場合もあるのですが、基本的に神経を損傷した場合の勃起不全は治療法が限られるとされており、EDの治療薬では効果が期待できないので、性機能改善のためには、海綿体注射など、専門の治療を受けると良いでしょう。
前立腺がんの手術ができない場合もある?
前立腺がんを早期に発見できた場合にまず検討されるのが外科手術で、最も完治につながる治療法とされていますが、次のような場合は手術ができないこともあります。
・高齢で手術治療に体が耐えられない
・がんが進行していて悪性度が高く、手術による摘出が難しい
この場合は、がんの進行度や悪性度に応じて、ホルモン療法、放射線治療、化学療法を行うそうです。
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高額療養費制度を利用しよう!
前立腺がんでは、手術治療に組み合わせてホルモン療法を行うことなどがあり、他のがんと同じように自己負担額が高く、年齢によっては治療をためらってしまう方がいるようです。
ただし、日本には高額療養費制度というものがあって、手術などの治療前に申し込んでおくと、実際に支払う額はもっと安く済むとされていて、年齢や所得に応じて、月の医療費が上限額を超えると、はみ出した分はカットされるというシステムです。
なので、例えば75歳以下の人の場合は、平均的には約10万円で、75歳以上の場合はさらにそれよりも低く設定されていることが多いそうです。
そのため、もしも前立腺がんと宣告されたら、治療に取りかかる前にまずは病院の受付などで高額療養費制度について問い合わせてみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、前立腺がんの手術方法と後遺症や、費用や入院期間についても詳しくお伝えしました。
まず、手術には全摘除術と内視鏡手術があり、費用は30万円程度で、入院期間は全摘除術が2週間、内視鏡は7日間で、さらに最近ではロボット支援手術があり、費用は50万円で入院期間は7日間ですが、従来より精度が高いのでした。
また、後遺症には主に、感染症や尿漏れ、勃起障害があり、ほとんど術後1~3ヶ月で快復しますが、治らない場合は専門治療を行うと良いのでしたね。
さらに、高齢やがんの進行度によっては手術ができない場合があり、ホルモン療法や放射線療法、化学療法を行うことになりますが、費用に不安がある方のために、高額療養費制度を使って月々の自己負担額を抑える方法もお伝えしました。
前立腺がんは早期発見さえできれば手術治療も避けて治る方法もあるので、遺伝的要因からがん発症の確率を調べる遺伝子検査なども行うと良いでしょう。
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