肝臓がんでステージごとの生存率や症状!治療の選択肢についても

画像2肝臓がんは、日本でも年々発症率、死亡率共に増加傾向にある病気ですが、初期の症状が現れにくいため、治療が手遅れになることが多いとされています。

そのため、肝臓がんでステージごとの生存率や症状、特に、ステージ4の段階の余命や治療の選択肢についても知りたいのではないでしょうか?

また、肝臓がんを予防する方法があるなら、知っておきたいですよね。

そこで今回は、肝臓がんでステージごとの生存率や症状や、治療の選択肢についても詳しくお伝えしていきます。

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肝臓がんでステージごとの症状は?生存率や余命も

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肝臓がんの病巣となる肝臓は、私たちの体の中でエネルギーの代謝や解毒作用など、とても重要な役割を果たしてくれている臓器です。

そして、万が一の異変が起きても、対処できる予備機能というものが備わっていて、肝臓がんの原因となる肝炎によって、肝細胞の半数以上が破壊されてしまっていても、痛みなどの症状が現れることはありません。

そのため、肝臓がんの場合、初期症状には風邪のようなものしか現れず、ほとんどの方がこれによって肝臓がんの発症に気づくことは少ないため、異変を感じるような症状が現れる頃には、かなりがんのステージが進行していることが多いのです。

なので、まずは肝臓がんでステージごとの症状や、生存率や余命について確認しましょう。

肝臓がんでステージはどう表す?

日本における肝臓がんの発症例のうち、90%は他の臓器からの転移で起こる転移性肝臓がんで、肝臓自体で発症する原発性肝臓がんは10%だそうです。

そして、原発性肝臓がんは肝炎ウイルスへの感染による肝炎を先に患い、慢性肝炎が続くと肝硬変を経て肝臓がんになるとされています。

一方で、転移性肝臓がんは、他の臓器で起きたがんが原因となっていますから、先の症状はほとんど現れずに、ある程度進行してから現れるとされていて、肝臓がんだけでなく、肝炎や肝硬変を併発した症状が現れます。

そして、肝臓がんのステージは、がんの数・大きさ・広がりによって次のように分類されます。

(1) がんが1個である

(2) がんの直径が2cm以下である

(3) がんが血管浸潤していない(がんが肝臓内の血管や胆管に入り込むこと)

●ステージ1…(1)(2)(3)の全てに該当する

●ステージ2…(1)(2)(3)のうち2項目に該当する

●ステージ3…(1)(2)(3)の内1項目に該当する、またはリンパ節に転移している

●ステージ4…どれにも該当していなく、または他の臓器や組織、リンパ節にまで転移している

肝臓がんでステージごとの症状!生存率や余命も

そして、肝臓がんでは、ステージごとに次のように5年実測生存率が分かれ、症状も少しずつ異なって現れます。

●ステージ1…5年実測生存率 49.8%

症状:発熱や咳、全身の倦怠感など風邪に似た症状

●ステージ2…5年実測生存率 37.7%

症状:食欲低下、全身の倦怠感、貧血、吐血、下血

●ステージ3…5年実測生存率 17.7%

症状:腹水、黄疸

●ステージ4…5年実測生存率 7.7%

症状:上腹部、背中の鈍痛、腹部のしこり、微熱が続く、貧血、黄疸、腹水

このように、かなりハッキリとした症状が現れるのはステージ3になってからで、痛みなども生じるようになるステージ4では、生存率はたった7.7%となり、余命は1~3ヶ月しかないとされています。

肝臓がんでステージごとの治療の選択肢について

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肝臓がんでは、こうしたステージのほかに、肝機能がどれだけ保たれているかも組み合わせて考えて、治療を検討します。

そして、肝障害度といって、腹水の有無や、血中のビリルビン、およびアルブミンの数値などを血液検査で計測し、肝機能をA~Cの3段階に分けて評価し、Aの方が肝機能は良く、Cの方が不良ということになります。

それから、肝臓は再生能力の高い臓器ですので、肝機能が十分に保たれている場合は、手術でかなり大きく切除しても、いずれは元通りの大きさまで戻るとされています。

しかし、肝機能が悪くなっている場合は、無理に切除してしまうと、逆に生存期間を縮めることになりかねないので、これによって手術する範囲などを見定めてから、肝切除術に取りかかるそうです。

そして、一般的に肝臓の手術による治療が可能なのはステージ3で肝機能が比較的良い場合に限り、それ以降については切除もできず、抗がん剤などで延命治療をするという選択肢に限られてしまいます。

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肝臓がんの予防法は?

肝臓がんのうち、原発性肝臓がんの場合は、原因となる肝炎ウイルスのウイルス検査を行うことで、がんへの進展を予防することができるとされています。

ですが、転移性肝臓がんの場合、元のがんは膵臓や子宮など様々なところからの転移となり、肝臓に転移した後の症状は、前述の通りほとんど現れません。

そして、全種類のがんの平均値よりも予後がかなり悪いのが肝臓がんの特徴なので、発症したことが分かってからの治療では、基本的に手遅れになる場合が多いのです。

そのため、最近では遺伝子検査が身近になり、遺伝的要因から様々な病気の発症リスクを一度に調べることができる検査キットなどのサービスを利用する方が増えてきました。

特に、がんは7割が遺伝的要因で、3割が環境要因(ウイルスや生活習慣)によるものですので、遺伝的な発症リスクを調べることによって、ある程度肝臓がんを予見することもできるので、気になる方は試してみることをオススメいたします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、肝臓がんでステージごとの生存率や症状、また、治療の選択肢についても詳しくお伝えしました。

まず、肝臓がんの症状は、初期にはほとんど自覚症状が現れず、具体的な症状が現れるのはステージ3以降で、ステージ4になると手術もできず、余命もとても短いのでした。

そのため、治療法に関しては、ステージ3までは切除の範囲なども検査をしながら決定できますが、ステージ4になると手術もできず、抗がん剤での延命治療をするのでしたね。

一方、予防法としては原発性肝臓がんなら肝炎ウイルス検査がありますが、転移性について直接的な予防策はないので、自分のがんのなりやすさを遺伝子検査などで知っておくことで、対応するしかないのでした。

肝臓がんは初期の発見と予防が何よりも大事なので、早め早めで取り組みましょう!
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遺伝子検査について詳しく知りたい方はコチラの記事をチェック!

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