肝臓がんは血液検査でわかる?数値で異常なしかどうかチェック!

画像1肝臓がんは日本でも年々増加傾向にあるがんで、発症者は年間4万人以上で、死亡者はそのうち3万人と言われています。

ただ、症例が最も多い肝がんは、原因がハッキリとしており、発症の有無が血液検査でわかると言われています。

ただ、肝臓がんの血液検査で異常なしかどうかをチェックするにはどうしたらよいのでしょうか。

そこで今回は、肝臓がんは血液検査でわかるのかといったことや、数値で異常なしかどうかチェックする方法について詳しくお伝えしていきます。

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肝臓がんは血液検査でわかる?

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肝臓がんは、がんが肝臓から生じる原発性のものと、他の臓器から転移した転移性のものとに分けられていて、日本で症例の多い原発性肝臓がんの9割が肝細胞がんだそうです。

そして、肝細胞がん(以下、肝がん)は、他のがんと違って原因がハッキリとしており、B型肝炎やC型肝炎ウイルスの持続感染であるとされています。

それから、ウイルスの持続感染によって、肝細胞で長期にわたって炎症と再生が繰り返されると、遺伝子の突然変異が積み重なり、肝がんへ進展してしまうそうです。

ただし、こうした肝炎ウイルスへの感染の有無を血液検査で調べることができるそうなので、詳しくチェックしていきましょう。

肝臓がんを血液検査でチェック!数値で異常なしかどうかを調べるには?

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日本では、肝がんの約6割がC型肝炎ウイルスの持続感染、約15%がB型肝炎ウイルスの持続感染に起因するとされていて、これによって慢性肝炎に陥ると、炎症が続くことで肝臓の細胞が破壊され、肝がんへと進展しやすくなります。

そのため、一般的な血液検査の項目にも、肝機能を測定するための項目が含まれていて、肝炎ウイルスの持続感染により肝細胞が破壊されると、血液中のALTやASTの数値が上昇します。

そして、このALTやASTとは、細胞内でつくられる酵素で、主に肝細胞に存在しており、体内でのアミノ酸代謝やエネルギー代謝の過程で重要な働きをしているのですが、肝細胞が破壊されることにより、血液中に漏れ出して、数値が通常より高くなります。

ただし、ASTは肝臓以外の臓器にも存在するため、ASTのみが高値を示す場合には、肝臓以外の病気である可能性もあるので、ALTも一緒にチェックし、肝細胞が異常な状態になっていないかどうかをチェックします。

さらに、採取した血液で、肝がんがあると数値が上昇してくる特定の物質(腫瘍マーカー)を測定し、日本ではAFP、AFP-L3分画、PIVKA-IIの3種類が保険診療で使用が認められているそうです。

ただ、この3種類のうち2種類を使用することによって、感度が向上してきてはいるものの、小さな肝がんでは数値が上昇しないこともあり、またほかの肝障害によって数値が上昇し、誤診につながることも少ないそうです。

そのため、肝がんの疑いがある場合は、超音波を肌の上から当てて肝臓から返ってくる反射の様子を画像化し、肝臓の状態を確認する検査も組み合わせて行うことが多いそうです。

尚、血液検査の結果、AFPの基準値は「20ng/ml以下」とされていますが、慢性の肝障害があって、AFP値が200~400ng/mlなら肝臓がんの可能性が高く、400~1000ng/ml以上であれば、非常に疑わしいとされています。

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肝臓がん予防に役立つ「肝炎ウイルス検査」って?

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肝臓がんは、転移性のものを除くと、ほとんどが肝炎ウイルスによる「慢性肝炎」や「肝硬変」などを経て発症するので、肝臓がん予防のためには、まず肝炎ウイルス検査を受けることをオススメします。

そして、肝炎ウイルスの中でも、肝臓がんにつながるのはB型とC型のため、いずれも血液検査で抗体の有無を調べることで簡単に分かるので、まだ受けたことがない人はぜひ受けると良く、多くの自治体では初めての受診者に対し無料で実施しています。

それから、もしも肝炎ウイルスへの感染が判明した場合は、専門の病院で精密検査を受けた上で、適切な治療を受けることができ、抗ウイルス療法など具体的な治療法があるので、慢性的なウイルス感染を防ぐようにしましょう。

そして、肝炎の段階で発見ができれば、治療や定期的な観察によって、それ以上の進行を抑えられる可能性が高くなるので、自分の体の状態を良くチェックしておくことの大切さが分かりますね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、肝臓がんは血液検査でわかるのかといったことや、数値で異常なしかどうかチェックする方法について詳しくお伝えしました。

まず、肝臓がんかどうかを調べるには、血液検査でのASTやALTなど、肝炎によって高値になる項目の値を検査し、さらに採取した血液で肝臓がんに感染していると高値になる3種類の腫瘍マーカーを検査するのでした。

それから、腫瘍マーカーのAFPが異常値を示したら、超音波検査も併用して肝臓がんか他の臓器のがんかを詳しく調べるとのことでした。

ただ、それよりもB型、C型肝炎ウイルス検査を受診すると肝臓がんの原因となる肝炎の原因ウイルスへの感染の有無を確認でき、もし感染していたら肝炎治療を行うことで、肝臓がんを予防することができるので、気になる方は受診し、早めに備えることが大事なのでしたね。

また、がんの発症には遺伝的要因も起因するので、遺伝子検査で肝臓がんの発症リスクを事前にチェックすることもオススメです。命に関わることなので。
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