肝臓がんが再発した時の生存率や余命!再発予防についても!

画像1肝臓がんは、日本でも年々発症率、死亡率共に増えてきているがんの一つで、再発率が非常に高く、完治が難しいとされている病気です。

そのため、肝臓がんが再発した時の生存率や余命、予後について知りたいのではないでしょうか?

また、肝臓がんの再発率や、再発予防についても気になりますよね。

そこで今回は、肝臓がんが再発した時の生存率や余命、また、再発予防についても詳しくお伝えしていきます。

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肝臓がんが再発した時の生存率や予後は?再発率も

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肝臓がんは、他の臓器から転移してきた「転移性肝臓がん」と、肝臓の細胞そのものからがんが発生した「原発性肝臓がん」に分けられますが、転移性の方が予後(病状の見通し)が悪い傾向にあり、原発性の方が予後は比較的良好とされています。

そして、肝臓がんはがんの中でも再発の可能性が高いがんで、外科手術により肝臓にできたがんを完全に切除したとしても、約80%の方が3~5年以内に再発しているそうです。

なぜかというと、原発性肝臓がんは、肝炎ウイルス(B型、C型)から肝硬変、そして肝臓がんに発展するケースが多く、がんを完全に切除したとしても残った肝炎ウイルスにより肝炎が再発し、再度がんにまで発展してしまうことが原因の一つだそうです。

それから、転移性肝臓がんの場合は、肝臓以外の臓器などにもがんができているため、肝臓のがんを完全に取り除いたとしても、再発の可能性が高くなるのです。

その中でも、肝臓にできたがんが大腸からの転移であれば、比較的予後は良好ですが、膵臓や肺からの転移であれば、ほとんどの場合、手術が困難であり、予後が悪くなるとされています。

そのため、肝臓がんの5年実測生存率(がんの治療を始めた人の中で5年後に生存している人の割合)は、全種類のがんの平均よりもすべてのステージにおいて下回っているので、平均より予後が悪いがんということが分かります。

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そして、ステージ毎の5年生存率はこちらの画像の通りとなっていますが、末期になると10%を下回っていることが分かりますね。

肝臓がんの再発予防について!

肝臓がんの再発では、他の多くのがんと異なり、遠隔転移ではなく局所再発(肝内での再発)が多い点が特徴で、転移する場合は肺や骨、リンパ節の順に多いそうです。

そして、再発肝臓がんの治療法は、腫瘍のサイズや個数、また肝機能などをもとに決定されますが、肝機能が良好で手術が有効と判断された場合は、再手術が第一優先されるそうです。

しかしそうでない場合は、治療が困難になって手立てが限られていますので、再発を早期発見するためにも定期的なフォローアップ検診を受けるのが良く、治療後1年間は月に1度の血液検査や、超音波検診、並びにCTやMRIを行うことが望ましいそうです。

また、術後に再発を防止する目的で、インターフェロン療法といって、肝がんの原因ウイルスへの抗ウイルス療法を行うことがあります。

インターフェロン療法って?

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インターフェロンとは、体内に病原体や腫瘍細胞などの異物があると、それに反応して免疫系の細胞が分泌するタンパク質のことで、インターフェロン療法とは、注射によってインターフェロンを注入することにより、ウイルスや細胞の増殖を抑える治療のことです。

つまり、インターフェロンは、B型やC型肝炎ウイルスの増殖を抑える働きがあり、慢性肝炎の症状を抑えることで、肝臓がんの再発率は幾分低くなると考えられています。

ただし、このインターフェロン療法には、

・貧血、それに伴う頭痛、めまい、動悸、息切れ

・発熱や関節痛、筋肉痛などのインフルエンザのような症状

・食欲不振や吐き気、腹痛、下痢などの消化器系の不調

・やる気が出ない、気分が落ち込む、不眠、不安などのうつ症状

・脱毛症状(ただし、これは一時的なもので、治療が終われば元に戻ります)

などの強い副作用が現れるそうですが、個人差があるので一概には言えません。

また、インターフェロン療法は治療費が高額で、基本は入院での治療になり、外来で通院するとしても健康保険の3割負担で1ヶ月に7万円前後、また入院するとなると2週間で20万円前後かかるのが一般的だそうです。

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肝臓がんを初期症状で発見するのは難しい!?

肝臓がんは、5年生存率も再発率も高く、再発すると非常に予後が悪いがんだということをお伝えしてきましたが、初期症状で発見することは難しいことをご存知でしょうか?

肝臓は、エネルギーの代謝や解毒作用など、私たちの体の中でとても重要な役割を果たしている臓器で、万が一の異変が起きても対処できる機能というものが備わっており、健康な人の体では、肝臓は3分の2程度の力しか出していないと言われるほどです。

そのため、肝炎ウイルスにより肝細胞の半数以上が破壊されていても、残りの健康な細胞が変わりなく機能を維持するため、がんがまだ小さいうちは症状が現れることはほとんどないそうです。

ただし、初期症状として、多少の全身倦怠感や食欲不振、疲れやすさなどを訴える患者はいるそうですが、これだけでは風邪などの症状と変わりないのでほとんど気づくことができませんよね。

そのため、一般的な血液検査で、肝がんの原因となる肝炎ウイルスに感染していないかなど、定期的にチェックすることが重要で、もし肝炎にかかっていれば、慢性疾患とならないよう、早めに治療にとりかかることで、肝臓がんの発症を止めることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、肝臓がんが再発した時の生存率や余命や、再発予防についても詳しくお伝えしました。

まず、肝臓がんには原発性と転移性の2種類があり、転移性の方が再発率が高く、80%の方が3~5年以内に再発していて、再発後の生存率は他のがんの平均より下回っていて予後が非常に悪いのでした。

また、再発予防には、定期的なフォローアップ検診を受け、血液検査などを受診し続けることと、肝炎治療のためインターフェロン療法を受けることができますが、治療費が高額な上に辛い副作用を乗り越える必要があるとのことでした。

さらに、肝臓がんは初期に全く症状が出ないことが特徴なので、普段から血液検査で肝炎ウイルスへの感染をチェックしたり、最近やっとメジャーになってきた遺伝子検査で遺伝的な発症リスクを調べるなど、早め早めの対応を行うことが何よりの予防となります。
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