子宮頸がんでリンパ節転移が起こった時の症状や生存率!予後も
子宮頸がんは、20代から30代に多い子宮がんの一種で、世界的に見ても乳がんに次いで発症率、死亡率が高い病気とされています。
そして、子宮頸がんの病巣は子宮頸部から始まりますが、リンパ節転移が起きるとどのような症状が現れ、ステージはどのあたりで、予後はどうなのか気になりますよね。
また、子宮頸がんでリンパ節転移が起こった時の生存率や余命、完治の確率についても知りたいのではないでしょうか?
そこで今回は、子宮頸がんでリンパ節転移が起こった時の症状や生存率、また、予後について詳しくお伝えしていきます。
目次
子宮頸がんでリンパ節転移が起こった時の症状やステージは?
子宮頸がんは、他のがんと違って原因がハッキリしていることが特徴的で、HPVという性交渉を感染経路としてうつるウイルスが原因となって発症するとされています。
そして、子宮頸がんの病巣は、扁平上皮癌といって粘膜の外側にできるタイプと、腺癌といって、粘膜の内側にできて、より悪性度が高く、検診でも発見しづらいタイプとに分かれます。
それから、初期にほとんど自覚症状が現れないため、定期的な検診を行っていないと気づかぬうちにがんが進行することがあり、子宮頸部を病巣にスタートしたがんが体の内部に転移して、中にはリンパ節に転移を起こすこともあるそうです。
子宮頸がんでリンパ節転移が起こった時の症状やステージ!
子宮頸がんのステージは、次のように分かれています。
ステージ0….がんが最も浅い粘膜内に留まっている
ステージIa…がんが筋層にまで深く進行しているが、深さが5mm以内である
ステージIb…がんが筋層にまで深く進行しており、深ささが5mmを越えている
ステージII…がんが子宮頸部を越えて広がっているが、膣部の3分の1を超えていない、または骨盤壁にまで広がっていないもの
ステージIIIa…がんが子宮頸部を越えて広がっており、膣部の3分の1を超えてるもの
ステージIIIb…がんが子宮頸部を越えて広がっており、骨盤壁にまで広がっているもの
ステージIV…がんが膀胱・直腸・肺・肝臓などの他の臓器や組織に転移している
そして、子宮頸がんのリンパ節転移は、ステージIb期以降に見られるようになるので、徹底的な治療が必要ですが、手術が可能なのはがんが骨盤壁に及んでいるかどうかが判断軸となるためステージIIまでで、その後は放射線治療が第一となります。
また、子宮頸がんでリンパ節転移が起こるステージIb期以降の症状としては、ステージIb期、II期までは不正出血や下腹部痛が現れ、下腹部にしこりのようなものを感じる方が多いそうです。
さらに、ステージIIIa期になるとおりものの量がかなり多くなり、臭いもきつく異臭を放ったり、ひどい腰痛を感じるそうです。
それから、ステージIV期になると排尿障害なども起こるようになってきます。
そして、子宮頸がんではリンパ節に転移すると、リンパ節の流れに乗って体の中の他の臓器にがんが転移するリスクが高まり、特に肺や脳など遠隔転移を起こすと治療が困難になり、予後が非常に悪くなってしまいます。
そのため、こうした症状が現れる前に病院で診断を受け、少しでも早くがんを発見することが大事で、特にリンパ節転移の有無は子宮頸がんの中でも最も重要視される部分なので、十分な注意が必要です。
子宮頸がんでリンパ節転移が起こった時の生存率や完治の確率について!
子宮頸がんの発症が確認され、詳しい検査結果でリンパ節転移が陽性となった場合の5年生存率を表したグラフはこちらです。(2005年~2010年調査のもの)
そして、ステージ別に生存率は異なり、ステージIVの遠隔転移が起きた場合の完治の確率はかなり低く、余命も短いということがわかりますよね。
ただし、子宮頸がんは他のがんに比べると比較的進行の遅いがんだとされているので、リンパ節転移についてもできるだけ早いステージで陽性であることを認め、早く対処を行い、遠隔転移を防ぐことが大切です。
そして、ステージI期、II期の場合は手術治療でがんが転移したリンパ節の治療も行うことができますが、それ以降になると放射線治療を行い、中には化学療法も加えて行う場合もあり、医師によって治療方針は異なり、それによって生存率も変わるようです。
そのため、もしも子宮頸がんでリンパ節転移の陽性反応が出た場合は、治療法について医師と慎重に相談し、良く納得した上で行うようにしましょう。
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(関連記事:遺伝子検査「マイコード」で子宮頸がんなどの遺伝的な発症リスクを知ろう!)
子宮頸がんにかかったら妊娠や出産は諦めなければならないの?
子宮頸がんにかかると、確実に妊娠や出産ができなくなると思う方が多いようですが、ステージ0~ステージIの初期段階であれば、疑いのある部位を切り取る「円錐切除術」という手術だけ行って、卵巣や子宮を残すことが可能です。
ただ、この円錐切除術では、子宮頸部を病巣にしたがんの部位を切り取るため、術後は縫合するので、しばらくの間は性交渉に気をつけなければならず、人によっては流産の確率が高くなることもあるとされています。
しかし、無理のない範囲で妊娠や出産は望めることなので、子宮頸がんを発症したとしても諦めず、早く検査を行ってがんの進行具合や性質をよく調べ、その後に備えるようにすると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、子宮頸がんでリンパ節転移が起こった時の症状や生存率、また、予後について詳しくお伝えしました。
まず、子宮頸がんのステージは、0~IV期の5段階に分かれ、リンパ節転移はIb期以降に見られるようになり、症状としてはステージによっておりものが増えて異臭がしたり、腰痛や下腹部痛が起きるのでしたね。
また、子宮頸がんはリンパに乗って体の内部の臓器に転移し、肺などに遠隔転移すると治療は困難になり、生存率もかなり低くなるので、少しでも早いステージでリンパ節転移を確認し、治療にとりかかることが重要なのでした。
それから、子宮頸がんでは早期に手術治療を行うと完治を望むことができ、出産や妊娠もできるのですが、進行すると再発する確率も高まります。
そのため、自分自身の身体が抱えている遺伝的な発症リスクを知るためにも、遺伝子検査を行う方も増えてきているので、気になる方はこうした検査もオススメですよ。命に関わることなので。
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