子宮頸がんでコルポ診後の出血に要注意!結果の意味についても!
子宮頸がんは、世界的に見ても発症率、死亡率共に2番目に多いとされる子宮がんですが、早期発見ができれば予後の良いがんだそうです。
なので、定期的に子宮頸がん検診を受診することが大切で、その結果によってはコルポ診などの精密検査を受けて詳しく調べるのですが、検診の後の出血には要注意です。
また、子宮頸がんのコルポ診の結果の意味などについても気になりますよね。
そこで今回は、子宮頸がんでコルポ診後の出血についてや、結果の意味についても詳しくお伝えしていきます。
目次
子宮頸がんでコルポ診後の出血には要注意?!
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(以下、HPV)というウイルスの感染が原因とされていて、性交渉を感染経路として男性から女性にうつるので、性交渉の経験のある人であれば誰でも子宮頸がんを発症するリスクがあります。
ただし、HPVウイルスへの感染自体は珍しくなく、ほとんどの場合は気づかないうちに自然に治癒するのですが、排除できなかった場合には子宮頸がんを発症するとされています。
そして、子宮頸がんの場合は早期発見ができれば完治する確率がかなり高まるので、自治体などでは2年に1度の子宮頸がんの検診を推奨しています。
そのため、こうした子宮頸がん検診では、自治体の助成が適用できて無料で受けられたり、有料でも数千円で受診ができるので、積極的に受診することをオススメします。
子宮頸がん検診はどんな内容?
子宮頸がんは、子宮の入り口に当たる「頸部」と呼ばれる部位を病巣にして広がるがんで、HPVウイルスに感染するとこの頸部が形態変化し、「異形成」と呼ばれる状態になります。
そして、その異形成の段階を「軽度異形成」「中度異形成」「高度異形成」と3三段階に分けて呼ぶのですが、そうした細胞の状態を検査するために、子宮頸がん検診では、細胞診という検診を行います。
それから、この細胞診は、子宮頸部および膣の表面をやわらかいブラシのようなヘラを使って細胞をこすり取り、その細胞を検査する方法で、痛みはなく、多少の出血があってもこの場合の心配はないそうです。
そして、この検診は5分程で終わり、10日~1ヶ月ほど待つと、次のような結果が自宅まで郵送されてくるそうです、
また、クラスごとの判定は、次のように5つに分かれ、クラスIIIはさらに3段階に分かれて表示されます。
・クラスI…正常細胞の陰性
・クラスII…異常な細胞があるが良性の陰性
・クラスIII…悪性を疑うが判定はできない擬陽性
・クラスIIIa…悪性を少し疑い軽度・中程度異形成を想定
・クラスIIIb…悪性をかなり疑い、高度異形成を想定
・クラスIV…上皮内がんを想定する
・クラスV…浸透がんを想定し、がんが骨盤など内部まで深く進行している
そして、気をつけなければならないのは、この細胞診の検診結果における「クラス」はがんの「ステージ」とは同一ではないため、あくまで細胞ががんか正常かを調べた上の結果に過ぎないということです。
そして、この結果で、クラスIII以上の場合は、さらにがんの性質や進度を調べるために「再検査が必要」と診断され、コルポ診という精密検査を行います。
コルポ診とは?大量出血の場合は要注意!
コルポ診では、子宮頸部に発生するがんを、早期に発見するために行う検査で、膣拡大鏡(コルポスコープ)と呼ばれる専用の器具を膣内に挿入し、子宮頸部や膣壁を拡大して、炎症や腫瘍ができていないかを観察します。
そして、コルポスコープは、子宮頸部や膣壁を6~40倍に拡大して観察することができますので、肉眼では視認できない粘膜や血管の変化を発見することができます。
このように、コルポ診では、器具を挿入して内部を観察するだけなので、この時点で出血することはまずありません。
ただ、コルポ診で疑わしいところがあると、組織の一部をけずり取って検査を行う「組織診」という次の検査を行う必要があります。
そして、子宮頸がんのできやすい所には細かな血管があり、その血管が太くなったり折れ曲がったりしているので、組織診で疑いのある部位を切り取ると、多少の出血があることが多いそうです。
それから、ほとんどの場合は自然に止血する程度の出血ですが、出血が多い場合は医師から注意があり、あまりに多いと出血部位を縫合などの止血処置を受ける必要がある時もあるので、要注意です。
このため、コルポ診で出血があると思われる方が多いようなんですが、実際にはその次の組織診での出血で、それほど痛い止血作業ではないので、安心して問題ありません。
コルポ診の結果はどのように出る?
コルポ診の結果では、問題のある部位を視認できるので、子宮の出口のいろいろな変化や異常について、医師からわかりやすく説明があり、この時点で異常がない場合は、経過観察という診断結果になり、定期的に子宮頸がん検診を受ければ問題ありません。
ただし、組織診へと進んだ結果はどのように診断されるのでしょうか?
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(関連記事:子宮頸がんの発症率や年齢!自分の発症リスクを知る方法!)
組織診の結果は?
組織診の結果は、次の3つに分けられて出ます。
A) 異常なし
B) 異形成上皮
C) がん
そして、B)の異形成上皮は、これ自体はがんではないのですが、異常な成長性をもつと考えられる細胞が集まって子宮の出口の組織を形成しているとされるもので、軽度、中度、高度の3つに分けられます。
それから、がんの中にも初期のがんと進行したがんに分かれるので、子宮頸がんの基本の検診である細胞診の検査結果とまとめて表にすると、次のようになりますね。
なので、高度異形成となった場合は、がんの一歩手前まで来ているという結果になるので、十分に注意して悪化を防ぐ必要があり、残念ながらC)のがんと診断された場合も、どの程度進行しているか調べることになります。
そして、MRI検査などを行った結果、結局がんが悪性ではなく、進度も比較的遅いという結果が出て安堵した方もいますので、具体的な治療法を決めるまでは諦めずに、前向きに検診に取り組むことをオススメします。
それから、初めての子宮頸がん検診で陰性と出た場合でも、HPVウイルスにはいつ感染したか、またそのウイルスが子宮頸がんを発症する時期は特定が難しいため、子宮頸がん検診は定期的に受けることが大切です。
そして、2年に1度、検診を受診しながら、自分自身の体のことをよく知り、子宮頸がんの早期発見につとめるようにしましょうね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、子宮頸がんでコルポ診後の出血についてや、結果の意味についても詳しくお伝えしました。
まず、子宮頸がん検診では細胞診を行った上で、再検査が必要な場合に、膣内を拡大するコルポ診をするのでしたね。
そして、コルポ診で出血はないですが、ここで異常を見つけた場合はさらに組織の一部を切り取り検査を行う組織診を行うので、出血することがあり、中には大量出血して縫合こともあるので注意が必要なのでした。
それから、コルポ診ではがんが視認できたかどうかの結果を口頭で伝えてもらい、組織診に進んだ場合は異常なし、組織の形成異常、がんの3段階に分かれて診察されるので、がんとなった場合でも慎重に進度を確認し、その後に備えると良いのでした。
子宮頸がん検診では早期発見できれば予後が良いので、定期的に検診を行い、自分の体をよく知ることがとても大切です。
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