子宮頸がんでクラス4の正しい理解!手術の必要性や治る確率も!

画像1子宮頸がんは、女性が発症するがんの中でも乳がんについで発症率、死亡率共に世界で2番目に症例の多い病気で、日本では年間12,000人の方が発症しています。

ただ、子宮頸がん検診などで早期発見できることがあるのですが、この検診ではまず頸部の診断を行い、5つのクラスに分けて結果が出ます。

そのため、子宮頸がんでクラス4と診断された時の正しい理解や、手術の必要性や治る確率などについて知っておきたいのではないでしょうか?

そこで今回は、子宮頸がんでクラス4の正しい理解や、手術の必要性や治る確率などについて詳しくお伝えしていきます。

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子宮頸がんでクラス4の正しい理解とは?

子宮頸がんは、20代から30代の女性に多い子宮がんの一種で、他のがんと違って原因がハッキリしており、ヒトパピローマウイルス(以下、HPV)というウイルスの感染が関係しているとされています。

そして、このウイルスは主に性交渉を感染経路として、男性から女性にうつるとされるのですが、特別な人が感染するわけではなく、性交渉の経験のある人であれば誰でも感染する可能性があります。

それから、HPVウイルスに感染したとしても、ほとんどの場合が自然に治癒する中で、排除できなかった場合にのみ子宮頸がんを発症してしまうとされています。

そして、子宮頸がんの場合は早期発見ができれば適切な手術を行うと完治する確率が高くなりますが、発見が遅れてがんが内部にまで進行していると、予後が悪くなり再発率が高まり生存率が低くなってしまいます。

そのために、自治体や病院、企業などでは2年に1度の子宮頸がんの検診を推奨していますし、自治体の助成が適用になって無料で受けられる所などもあるので、ぜひ積極的に受診するようにしましょう。

子宮頸がんでクラス4の時はどういう状態?

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子宮は、中が空洞の西洋梨のような形をしていて、球形に近い形の体部が胎児の宿る部分で、下方に続く部分は細長く、その先が膣へと突出していて、この部分で子宮の入り口に当たるところが頸部と呼ばれ、子宮頸がんの病巣になるとされています。

そして、子宮頸がん検診では、HPVウイルスによって子宮頸部の細胞が正常では見られない形態になっている形態変化をまず調べ、この形態変化の一種のことを「異形成」と呼ぶのですが、診断した上で異形成の段階を次の3つに分けています。

・軽度異形成(CIN1)

・中度異形成(CIN2)

・高度異形成(CIN3)

このうち、軽度異形成と中度異形成の場合はほぼ100%自然治癒するとされているので、経過観察ということになり診断が終わりますが、高度異形成の場合は、子宮頸がんの初期段階にある可能性が高いので、もう少し詳しい検診を行います。

これが細胞診といって、子宮頸部および膣の表面をやわらかいブラシのようなヘラを使って細胞をこすり取り、その細胞を検査する検診方法で、特に痛みを伴うことはなく、多少の出血をすることがありますが、心配はありません。

そして、5分程で終わる簡単な検診で、次のようなクラスに分けられます。

・クラスI…正常細胞の陰性

・クラスII…異常な細胞があるが良性の陰性

・クラスIII…悪性を疑うが判定はできない擬陽性

・クラスIIIa…悪性を少し疑い軽度・中程度異形成を想定

・クラスIIIb…悪性をかなり疑い、高度異形成を想定

・クラスIV…上皮内がんを想定する

・クラスV…浸透がんを想定し、がんが骨盤など内部まで深く進行している

この場合に、「クラス」=「がんのステージ」という間違いをして一気に落ち込んでしまう方がいるのですが、これはあくまで細胞が正常か、がんかを調べた上で出る「クラス」であって、がんの性質や進度などは特定できないのです。

なので、もしも「クラスIV(4)」と診断された場合は、細胞診の前に問診や触診をすることもあり、この時、下腹部痛や足のむくみなどを訴える方が多いようです。

ただ、子宮頸がんは、初期には自覚症状がないため、既に症状が現れていて、かつ細胞の検診でクラス4となった場合は、さらなる精密検査を行って、その後の治療方法を検討することになります。

手術の必要性や治る確率については?

細胞診でクラス4と出た後は、コルポ診で子宮頸部の組織を採取し、拡大して調べたり、胸部X線検査やCTスキャンなども行って、がん細胞が子宮頸部内のどれくらい深くまで進行しているか、それとも体の他の部分まで広がっているかを調べます。

この上で、子宮頸部内で進行している場合は、患者の健康状態や年齢なども考慮の上で、円錐切除といって、子宮頸部を切り取りさらに詳しい診断をしたり、子宮内部までがんが深く進行している場合は、子宮や膀胱の切除などを行う手術を行います。

そして、がんが転移している場合は放射線治療や化学療法を行ってがんの進行を食い止める治療法を行うのですが、子宮頸がんの場合、こうしたがんの進行度や、転移した部位によって治る確率は異なり、再発する確率はかなり高くなってしまいます。

また、子宮内部で子宮や、膀胱などを切除した場合は、人工の尿道などをつけて、通常の生活に戻れるようにリハビリなども行わなければならなく、大きなリスクと負担を背負うことになってしまいます。

ただ、一方で、細胞診の後の精密検査で調べた時に、がんの悪性度が低く、転移もしておらず、進行も遅いという結果が現れた場合には、手術によって治り、その後の生活習慣などによって免疫を高めていくことができれば、再発の確率も減るとされています。

そのため、クラス4と出たからといって悲しむことはなく、医師の説明を良く聞いて、精密検査をきちんと行い、適切な治療を行って少しでも回復へ向かうようにしましょう。

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(関連記事:子宮頸がんの発症率や年齢!自分の発症リスクを知る方法!

がんが発症する要因は何?禁煙のススメ

Smoking cigarette

子宮頸がんに限らず、がんを発症する要因はその70%が遺伝的な要因で、家系にがんを発症した人がいる場合など、遺伝でがんを発症する体質になっている可能性が高いとされています。

また、残りの30%が環境要因といって、生活習慣などで栄養バランスが偏っていたり、睡眠や運動が足りていなかったり、元々の疾患で体の免疫力が低い場合、がんを発症しやすい体質になっていまいます。

そして特に、子宮頸がんの場合は「喫煙」が大きく関係しており、タバコを吸う人ほどHPVウイルスに感染しやすくなり、子宮頸がんを発症しやすいという相関関係が、米国での研究結果に出ています。

なので、タバコには百害あって一利なしとよく言われますし、こうしたHPVウイルスへの感染率や、命を落とす危険性もある子宮頸がんに感染する可能性が高まるのであれば、一刻も早く禁煙をした方が良いのではないでしょうか。

そして、子宮頸がんの場合でも遺伝子要因はあるので、そもそも自分の体が遺伝的に持つ発症リスクが気になる方には、遺伝子検査を行うことをオススメします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、子宮頸がんでクラス4の正しい理解や、手術の必要性や治る確率などについて詳しくお伝えしました。

まず、子宮頸がんでは検診で頸部の異形成を調べ、高度異形成の場合のみ、細胞診などの詳しい検診を行って、5つのクラスに分けて診断されるのでしたね。

ただ、クラス4と診断されても、細胞が正常かがん化しているかを診断されるだけなので、がんの性質や進度はさらに精密検査を行わないと分からないので、この段階で心配することはないのでした。

そして、精密検査を行った上で手術を必要に応じて行いますが、がんの進度やどの部位まで広がっているかによって治る確率などは変わるとのことでしたね。

子宮頸がんでは、発見が遅れると再発率も死亡率も高くなるため、子宮頸がんとの相関関係の高い喫煙習慣などはすぐに見直す必要があり、気になるようであれば自分の発症リスクを知っておいても良いかもしれませんね。
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