子宮頸がんの発症率や年齢!自分の発症リスクを知る方法も!
子宮頸がんは、女性に急増しているがんで、毎年多くの方が発症し、一部の方は命を落とす病気です。
そして、そうした命の危険はもちろんのこと、出産の機会まで奪ってしまう可能性がある怖い病気なので、発症率や発症しやすい年齢、また、子宮頸がんになりやすい人の傾向などを知っておきたいのではないでしょうか?
また、そうした自分の発症リスクを知る方法についても気になりますよね。
そこで今回は、子宮頸がんの発症率や年齢、また、自分の発症リスクを知る方法についても詳しくお伝えしていきます。
目次
子宮頸がんはどんな病気?原因は?
子宮は、全体として中が空洞の西洋梨のような形をしていて、球形に近い形の体部は、胎児の宿る部分で、下方に続く部分は細長く、その先は膣へと突出しています。
そして、この部分が頸部(けいぶ)と呼ばれ、膣の方を見ると奥の突き当たりの頸部の一部が見えるのですが、その中央には子宮の内腔に続く入り口があり、この入り口を外子宮口と呼んでいます。
また、婦人科のがんで最も多い子宮のがんに、子宮頸がんと子宮体がんがありますが、子宮体がんは子宮内膜がんと呼ばれ、胎児を育てる子宮体部の内側にある子宮内膜から発生すると言われています。
一方で、子宮頸がんは、子宮の入り口の子宮頸部から発生するので、普通の婦人科の診察での観察や検査がしやすく、発見されやすいがんとされています。
そして、早期に発見すれば比較的治療がしやすく予後の良いがんだそうですが、進行すると治療が難しいので、早期発見がとっても重要なんだそうです。
それから、子宮頸がんは他のがんとは違う大きな特徴として、原因がハッキリしているという点がありますよね。
子宮頸がんの発生には、その多くにヒトパピローマウイルス(以下、HPV)というウイルスの感染が関連し、このHPVは性交渉で感染することが知られています。
そして、子宮頸がんの患者の90%以上からHPVが検出されるそうで、HPV感染そのものは稀ではなく、感染しても多くの場合、症状のないうちにHPVが排除されると考えられているそうです。
ただ、HPVが排除されず感染が続くと、子宮頸がんが発生する原因となってしまいます。
また、喫煙も、子宮頸がんの危険因子であることが分かっているそうです。
子宮頸がんの症状は?
子宮頸がんは、異形成という前がん状態を経てがん化することが知られていて、がん細胞に進行する前に、正常でない細胞の状態を検査で見つけることができるそうです。
つまり、無症状の時から婦人科の診察や集団検診などで早めに発見することが可能なんですね。
そして、初期の子宮頸がんには、普通は全く症状がないのですが、月経中でない時や性交渉の際に出血したり、普段と違うおりものが増えたり、月経血の量が増えたり月経期間が長引くなど、気にかかる症状がある時は、早めに受診することをオススメします。
子宮頸がんの発症率や年齢について
子宮頸がんは、近年、発症する人が増加傾向にあるがんの1つで、世界中では約2分の1人の女性が子宮頸がんによって命を落とし、日本では1日に約7人の女性が子宮頸がんによって命を落としているとされています。
そして、日本では年間で10万人当たりの子宮頸がんの発症率が11,11%(11,681人 ※2008年)で、そのうち2,96%(3,000人程度)の方が死亡に至っているそうです。
また、がんと聞くと、身近な家族や親戚にがんになった人がいる場合になりやすいイメージがありますが、子宮頸がんについては遺伝などに関係なく、性交経験がある女性なら誰でもなる可能性のある病気です。
そして、年齢的には20歳から39歳の女性がかかりやすく、発症するすべてのがんの中で最も発症率が高いとされています。
こうして、全世界では毎年、27万人もの女性が子宮頸がんによって大切な部分を失っていると思うと悲しいことですし、明日は我が身なので、きちんと予防につとめておきたいですよね。
子宮頸がんの予防方法!
子宮頸がんは、近年発症の報告数が増加傾向にあることから、2年に1度は必ず定期健診を受診するよう、病院などでも積極的に勧めるようになっていますよね。
そして、前述の通り、子宮頸がんは早期の発見がとても重要で、原因のウイルスの特定さえできれば、治療を行うことで助かる確率があがり、もちろん妊娠も問題なくおこなうことができます。
そのため、健康診断の時期などに合わせて、最低でも2年に1度は、婦人科で子宮頸がんの健診を行いましょう。
定期健診の流れ
子宮頸がんの定期健診では、次のような流れで健診を行います。
1) 問診
問診票を記入した上で、それを元に、流産や中絶の有無や、性交渉の経験などについて聞かれるので、答えにくい項目であっても正直に答えるようにしましょう。
2) 内診
内診台に乗り、医師による診察を受けます。
そして、子宮頸部の状態を目で確認することが視診で、内診では子宮全体と卵巣・卵管などを触って調べるそうです。
3)細胞診
やわらかいヘラやブラシのようなものを膣内に挿入し、子宮頸部の表面を軽くなでるようにして細胞を採取します。
そして、ほんの少し出血することはありますが、痛みなどを感じることはありません。
それから、通常で検診結果は2週間~3週間程度で出て、次のようにクラスI~Vまで分類されます。
前述の通り、子宮頸がんは段階を追ってがんが進行していきますので、クラスIIであればHPV検査を行って陽性であればコルポスコープと呼ばれる器具を膣内に挿入し、酢酸を塗った後、子宮頸部粘膜表面を拡大して観察します。
こうすることで、肉眼では見ることのできない病変の広がりや前がん病変、初期がんを発見することができるのですね。
ちなみに、このような健診の費用は、受ける場所によって金額が異なり、厚生労働省の女性特有のがん検診推進事業として、対象年齢の女性に対し、子宮頸がん及び、乳がん検診の無料クーポンも配布されているそうです。
そして、子宮頸がんの検診の場合、20・25・30・35及び40歳の女性が対象とされています。
ただ、自治体や企業にもよりますが費用はかかったとしても1,000円~2,000円のケースが多いそうなので、少しでも異変を感じたらできるだけ積極的に定期検診を受けると良いでしょう。
予防ワクチンを受ける
また、子宮頸がんについては、10歳以上でHPV感染を防ぐ予防ワクチンの接種を受けられるようになっています。
そして、これにより、子宮頸がんとその前がん病変、外陰上皮内腫瘍などの発症を防ぐことができるとされています。
それから、予防ワクチンは半年の間に3回接種しますが、子宮頸がんの予防効果は高いですが、ワクチンでは予防できない高リスク型HPVもあったり、ワクチンによる副作用も生じることから、医師によっても接種に対する意見は分かれるそうです。
ちなみに、以前は「任意接種」扱いで3回分の費用は約6万円で自己負担とされていましたが、2013年4月1日以降は法律で「定期接種」扱いとなり、対象者は公費の補助を受けられるようになったそうなので、詳しくは自治体に確認しましょう。
がんの発症リスクを知っておくことの大切さとは?
ご紹介してきた子宮頸がんは、遺伝的要素が薄く、どちらかというと性交渉やタバコなどといった環境要因によって発症する可能性の高い病気ですよね。
ただ、これは後天的な結果要因であって、遺伝的に発症リスクが高いかどうか、
私たちの体が持つDNAというのは、体の設計図とも表現されて、親の受精を経て親が持つ特徴が子へと遺伝すると言われています。
そして、そのDNAが持つ情報次第では、髪や目の色などの外見的な特徴だけでなく、病気のなりやすさといった身体的な特徴などが決まるので、DNAの情報に基づいて子孫に受け継がれる特徴を遺伝形質と呼びますが、これを決める因子を遺伝子と言います。
それから、この10年近くでDNAの解析技術が急速に発展し、遺伝子検査を行って遺伝子の持つ情報を解析し、産まれ持った病気のなりやすさや体質などを知ることができる検査が行われるようになっています。
また、この検査方法では、血液だけでなく、唾液でも簡単に遺伝子を調べられることから、身近な検査になりました。
そして、どんな病気でも、平均的にいって病気の発症には遺伝要因が約30%で、生活習慣などの環境要因が約70%影響していると言われているので、遺伝子を検査することで様々な病気のリスク管理ができますよね。
そのため、遺伝子検査を行って、主にがんなどの発症リスクを調べ、生活習慣を見直す人が増えてきています。
そこで続いて、自宅でも簡単にできる遺伝子検査「マイコード」についてご紹介します。
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